舞台裏
10万ダウンロード超えの古いアプリ、2年ほど放置していたのに13日間のリニューアルで再び売れ始めました
POMODIARY チーム · · 6 分で読めます
| 日付 | 地域 | 商品 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 10月7日 | 日本 | Pomodoro Diary プレミアム会員(月額) | JPY 360 |
| 9月27日 | 台湾 | Pomodoro Diary プレミアム会員(月額) | TWD 67 |
| 9月25日 | 台湾 | Pomodoro Diary プレミアム会員(月額) | TWD 67 |
Google Play Console に届いた直近3件の注文です。
10月7日の朝、Google Play Console にまた注文が1件入りました。日本のユーザーによる、Pomodoro Diary の月額会員の購入です。さかのぼってみると、9月25日と27日にも1件ずつ、どちらも台湾からの注文がありました。
金額は大きくありません。それでも Pomodoro Diary にとっては、この1〜2年でめったになかった出来事です。この3行を眺めていると、なかなか気分がよかったです。
この記事はもともと中国語で、私の WeChat 公式アカウント(チャットアプリ WeChat 内のブログのような発信チャネル)向けに書いたものを、日本語の読者向けに編集したものです。アプリの中国語名は「番茄打卡」です。
人が住み続けている古い家
Pomodoro Diary は、私が数年前に作った Android アプリです。ポモドーロタイマーと習慣のチェックインを組み合わせたもので、集中が終わるたびにひとことメモを書くことができ、それが積み重なって時間の日記になります。
このアプリは Google Play でずっと生き続けてきました。ダウンロード数は10万以上、評価は4.7、レビューは500件近く。ユーザーの多くは台湾、香港、日本の方です。
ここ1〜2年、私の力はほかのプロダクトに注がれていて、このアプリはほぼメンテナンスだけの状態でした。注文もぽつぽつと入る程度です。ユーザーは使い続けてくれていて、評価も保たれていましたが、きちんとした更新は長いあいだしていませんでした。人は住んでいるけれど、もう何年もリフォームしていない古い家のようなものです。
リニューアル:13日間で53件のPR
今年の7月19日、このアプリを一新しようと決めました。7月19日から31日までの13日間で53件のPRをマージし、2週間で10回以上リリースしました。やったことは大きく分けて4つです。
1つ目は、画面の引き算です。 以前の画面は機能を詰め込みすぎていたので、まるごと作り直しました。1つの画面では1つのことだけを行い、チェックインボタンはいちばん目立つ場所に置き、装飾の代わりに余白を使っています。タスクの追加、タスクの編集、完了後のメモ入力といった特によく使う流れはすべて設計し直し、操作がずっと軽くなりました。見た目は統一されたデザインシステムに沿って作り、ついでにダークモードにも対応し、ホーム画面のウィジェットも同じスタイルで描き直しました。

2つ目は、会員プランを1種類から3種類にしたことです。 以前は買い切りの永久会員しかなく、ハードルが高めでした。そこで月額と年額のプランを追加しました。月額1.99ドル、年額14.99ドル、永久会員29.99ドルです。直近の3件の注文は、どれも月額プランでした。ハードルを下げると、まず試してみようという人が現れます。
3つ目は、土台の総点検です。 クラウド同期はより安定したマージ方式に切り替え、複数の端末のデータが互いに上書きされないようにしました。WebDAV でのバックアップと完全なエクスポートを追加し、データを自分の手元に置いておけるようにしました。最新の Play Billing 8 を導入して Android 16 をターゲットにし、サブスクリプションの状態はサーバー側で検証するようにしました。リリース作業はスクリプト化し、コマンド1つでビルドからアップロードまで済むようになりました。Web 版では5言語分の SEO と構造化データを整え、多言語のコンテンツ管理を追加し、多言語のブログ記事も10本ほど書きました。

4つ目は、ストアページの作り直しです。 9月中旬に Google Play のストアページを6言語で作り直しました。言語ごとに8枚のスクリーンショットがあり、すべてデザインカンプではなく、エミュレーターで実際のアプリを動かして撮影したものです。

ほかにも細かな改善をたくさん行いました。
- 登録しなくても使えます。ログインするとスマートフォンと Web 版が自動で同期され、ローカルのデータはオフラインでも使えます。
- 5言語で隅々までローカライズしました。ページからメール、ログインからパスワード再設定まで、すべてユーザーの言語に合わせて表示され、リリースのたびに翻訳が揃っているか自動でチェックされます。
- 言語ごとに専用の SNS シェア画像を用意し、韓国の検索エンジン Naver にも対応しました。
- 作業の中から PomoDesign というデザインシステムが生まれました。Android、iOS、Web で同じ色、文字サイズ、コンポーネントを共有しています。
- 翻訳リソースを68%削減し、インストールパッケージが軽くなりました。
- ブログでは、ブレインダンプ、連続記録で習慣をつなぐ方法、リュビーシェフの時間統計法といったテーマを、それぞれ4〜5言語で書きました。
そして9月25日、最初の注文が届きました。
収益化を Google Play に絞った理由
今回のリニューアルでは、収益化の軸をはっきりと Google Play に置きました。理由は現実的なものです。
世界中からの支払いを代わりに受け取ってくれます。 台湾のユーザーは台湾ドルで、日本のユーザーは円で支払います。私は為替も現地の税務も請求書の発行も気にする必要がなく、月末には Google から米ドルで振り込まれます。Play では173の地域ごとに価格を設定でき、私が基準価格を1つ入力すれば、残りは自動で計算してくれます。1人でプロダクトを作っている身にとって、決済、為替、税務のどれにも自分で触れずに済むことは、手数料率の高い低いよりずっと重要です。
サブスクリプションをまるごと任せられます。 更新、解約、返金、購入の復元は、すべて Play の仕組みの中で完結します。私の側でやるのは、レシートを検証して会員の権限を付与することだけです。
手数料はわずか15%です。 年間売上が100万ドル未満の開発者であれば、Google の手数料は15%だけです。ルールが明確で、予想外のことは起きません。
何よりも、既存のユーザーがそこにいます。 10万以上のダウンロード、500件近いレビュー、4.7の評価。これが古い家の土台です。リニューアルが効果を出せたのは、毎日昔からのユーザーがアプリを開いてくれているからで、ゼロからのスタートではありませんでした。
ユーザーの反応
リニューアル期間中、台湾のユーザーの方が Play のレビュー欄にコメントを書いてくださり、その後メールで何度かやり取りしました。問題が解決すると、その方は評価を星5つに変え、開発チームがとても誠実に対応してくれたと書いてくださいました。1〜2年大きな更新がなかったアプリなのに、ユーザーがまだレビュー欄で声をかけてくれる。そのこと自体が、古い家の価値を物語っています。
方向は合っていました
月額の注文が3件。金額は小さく、これをマイルストーンと呼ぶつもりはありません。それでも、道がつながったことは示してくれました。そして次の作業もすでに進めています。10月上旬には iOS 版を Android 版に合わせて作り直し、ネイティブブリッジ、3種類の会員プラン、ウィジェット、ダイナミックアイランドへの対応をそろえ、Apple と Google でのログインも追加して、現在 App Store への公開を準備しています。日本のユーザーからいただいたフィードバックへの対応も、この記事を書いた当日にひと区切りつけたところです。
古い家をリフォームするのは、新しいビルを建てるよりずっと安く済みますし、住んでいる人はもともとそこにいます。既存のユーザーを抱えた古いプロダクトについて、いまの私の考えはこうです。まずリニューアルして、新機能の話はそれからです。
Pomodoro Diary の Web 版と Android 版については、Pomodoro Diary のプロジェクトページをご覧ください。
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