舞台裏
子どものころに見た「虫を運ぶアリ」を、20ステージのゲームにしました
POMODIARY チーム · · 6 分で読めます
子どものころ田舎で暮らしていた私は、地面にしゃがみ込んでアリの引っ越しを眺めるのが何より好きでした。
塀のふもとから草むらまで、黒い線が一本ずっと続いています。先頭は道を探り、後ろは列を作ってついていく。大きなものに出くわすと十数匹が取り囲んで一緒に担ぎ、少しずつ巣穴へ運んでいきます。それだけで午後がまるまる過ぎていきました。
このゲームを作るにあたって、最初の5章ではすべて食べ物を描きました。目玉焼き、ドーナツ、ケーキ、蘭州牛肉麺……。でも振り返ってみると、子どものころに見たアリが運んでいたのは、そういうものではほとんどありませんでした。
田舎でアリがいちばんよく運んでいたのは小さな虫です。動かなくなったバッタ、ミミズ、地面に落ちたセミ。いちばん印象に残っているのはケラです。前脚が2本の小さなシャベルのようになっていて、地中で土をかき分けて進むあの虫を、アリの群れが取り囲んで少しずつ引きずっていくのです。
そこで今回、第6章を作りました。名前は「草むらのごちそう」(草丛野味)です。
この記事はもともと中国語で書いたものを、日本語の読者向けに翻訳・調整しています。スクリーンショットは中国語の画面です。Crumb Colony は、色のついたアリを放ってドット絵をブロック単位で食べさせる、ブラウザで遊べるパズルゲームです。ルールは公開時の記事で説明しています。

第6章「草むらのごちそう」、ステージ101〜120
アリが巣へ運ぶ20種の虫
この章の20ステージは、すべてアリが本当に運ぶものです。
- バッタ、ナナホシテントウ、コオロギ、イモムシ、セミ
- トンボ、ミミズ、モンシロチョウ、カマキリ、コガネムシ
- カミキリムシ、ホタル、ミツバチ、フンコロガシ、ガ
- ナナフシ、アゲハチョウ、カブトムシ、クワガタ、そして最終ステージは地中のトンネルにいるケラ

第6章の20種の虫
どの虫も 36×36 のマス目で描き、背景にはその虫がふだんいる場所を描きました。バッタは畑のふちの草むら、セミは木の幹の樹皮、ホタルは夏の夜の草むら、ケラは自分で掘ったトンネルの中です。

ステージ101 バッタ ステージ116 ナナフシ ステージ120 ケラ
ナナフシのステージは、わざと見分けにくく描きました。竹にとまっていて、小枝とほとんど見分けがつきません。
この章は、推理だけでは解けないステージが多い
前回の更新のあとも、簡単すぎるという声がずっと届いていました。1ステージ数分、ゲーム全体が一晩で終わってしまう、と。
そこで第6章では、違う種類の難しさにしました。
このゲームのトレイでは、各列の手前3段しか見えず、その奥は「残り何箱か」が表示されるだけです。最初の5章のステージは、たいてい見えている数箱をじっと見て、よく考えれば正しい手が見つかりました。
第6章は違います。局面を打開するカギとなる箱が、どこかの列の奥深くに埋もれていることが多く、まったく見えません。箱を一つ取るたびに、実は道を一つ選んでいるのです。たまたま正しい道を選び、間に合ううちにその列を掘り進めた場合にだけ、肝心なときにその箱に手が届きます。選び間違えると、そこから少しずつ詰まっていきます。
画面をにらんで推理しても、答えにはたどり着けません。勘で道を選んで進み、間違っていたらやり直して別の道を試すしかありません。幸い、同じステージなら箱の並びは毎回同じなので、試した道は覚えておけますし、少しずつ試していけば必ず見つかります。

ステージ104 イモムシ、ステージ109 カマキリのプレイ途中
こういうステージをどう作ったか
「推理では解けない」ステージを作るには、まずそのステージがそもそも推理で解けるのかどうかを知る必要があります。これはプログラムで測りました。
以前から難易度の測定に使っていた「上級者」ボットは、一手ごとに数手先までシミュレーションしてから決めていました。ところが後になって、このボットには欠点があることに気づきました。トレイ全体が見えているのです。奥深くの箱まで見えています。このボットがクリアできると言っても、人間がそれを思いつけるとは限りません。
そこで、手前3段しか見えない上級者ボットをもう一つ書きました。こちらも先読みをしますが、奥の箱は未知なので、当て推量で読むしかありません。このボットの勝率が、おおよそ「画面上の情報からどれだけ推理できるか」を表すことになります。
第6章の各ステージは、次の基準でトレイを選びました。
- トレイ全体が見えるボットは、必ずクリアできる:どのステージも解けることが保証される
- 手前3段しか見えない上級者ボットは、ほとんどの場合クリアできない:推理だけではその道が見つからない
- 食べられる箱を適当に選ぶ普通のプレイヤーも、ほとんどの場合クリアできない:何となく遊んでいても偶然たどり着かない
最初はシミュレーターの中だけで選んでいたのですが、実際のゲームに入れてテストしてみると、難しさがかなり薄まっていました。本物のゲームでは、アリは食べるものがあればすぐに出発するので、シミュレーションより寛容なのです。そこでやり方を変えました。各ステージについて、まずシミュレーターで千個以上のトレイを生成して十数個に絞り、それを実際のゲームに入れてボットに一局ずつプレイさせ、実際の勝率で選ぶようにしました。
トンボ、アゲハチョウ、カミキリムシなど、いくつかのステージはどう選んでも簡単すぎたので、連結箱や?ボックス、カギを追加して、もう一度選び直しました。
最終的に、実際のゲームでのテスト結果は次のようになりました。
- トレイ全体が見える上級者ボットは、第6章で52%勝つ
- 手前3段しか見えない上級者ボットは、第6章ではわずか6%(第5章では21%)
- 普通のプレイヤーの勝率は、第5章の30%から23%に下がった
すべてが見えれば半分は勝てるのに、手前3段しか見えないとほとんど勝てない。その差こそが、奥深くに隠れていて、試すことでしか見つからない道なのです。

ステージ120 ケラ、最終ステージ
どのステージもクリアできます
難しいとはいえ、最低ラインは変わっていません。アイテムを一切使わなくても、どのステージもクリアできます。どのステージも公開前に、プログラムが実際のゲームでアイテムなしで一度クリアしなければなりません。一つでもクリアできないステージがあれば、新しいバージョンは公開できない仕組みです。
公開直後、ステージ116のナナフシがクリアできないと言ってきた人がいました。クリア動画を録って送ろうとしていたら、その人は自力でクリアしてしまいました。
どうしても行き詰まったら、サイトには各ステージの攻略ページがあり、クリアまでの手順が一通り載っています。アイテムの「枠追加」もとても役に立ちます。スロットが一つ増えれば、一手間違えても立て直すチャンスが残ります。
遊んでみてください
スマートフォンかパソコンのブラウザで開いてください。
以前遊んだことがある方は、進行状況も星もそのまま残っています。最初の100ステージをクリアすると、第6章を遊べます。
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