語学学習

日本語学習者のための日本語入力ガイド:Windows、Mac、iOS、AndroidのIME設定と使い方

POMODIARY チーム · · 6 分で読めます

日本語のタイピングは、学習者の目には難しそうに映ります。3種類の文字、何千もの漢字、そして26文字しかないキーボード。けれども実際には、主要なOSにはどれも日本語の入力メソッドエディター(IME)が搭載されていて、大変な作業を引き受けてくれます。音を打ち込むとIMEがかなに変え、さらに漢字の変換候補を出してくれるのです。十数個のルールさえ覚えれば、ほとんど何でも入力できます。

このガイドは、POMODIARYチームが日本語学習者やその学習を手伝う人に向けてまとめたものです。IMEのしくみ、各プラットフォームでの設定方法、学習者がつまずきやすいローマ字入力のルール、そして時間を無駄にする前に知っておきたい落とし穴を紹介します。

日本語IMEのしくみ

IMEは、キーボードと入力先のアプリの間に入って働きます。一般的な流れは3つのステップです。

  1. 入力(未確定)。 nihongoのようにローマ字を打ちます。IMEは下線付きで「にほんご」と表示します。下線は、まだ文字が確定していないという意味です。
  2. 変換。 スペースキーを押します。IMEは最も可能性の高い漢字とかなの組み合わせ、たとえば「日本語」を推測します。もう一度スペースキーを押すと、ほかの候補が表示されます。
  3. 確定。 Enterキーを押すと、文字が文書に挿入されます。

IMEは文脈から推測するので、1語ずつ変換するより、フレーズ全体を打ってから変換するほうがたいていよい結果になります。watashihanihongowobenkyoushiteimasuと打ってスペースキーを1回押すだけで、「私は日本語を勉強しています」とそのまま変換されることもよくあります。

IMEの設定

Windows

設定を開き、「時刻と言語」から「言語と地域」に進んで、日本語を追加します。WindowsにはMicrosoft IMEがインストールされます。英語と日本語の切り替えは、タスクバーの言語アイコンか、Windowsキー+スペースで行います。日本語IMEの中では、Alt+グレーブアクセントキー(USキーボードで1の左にあるキー)で、直接の英数入力とひらがな入力を切り替えられます。日本語キーボードなら、半角/全角キーで同じことができます。

macOS

システム設定を開き、「キーボード」から「入力ソース」に進んで、日本語(ローマ字入力)を追加します。入力ソースの切り替えは、設定に応じてControl+スペース、または地球儀キーかfnキーで行います。追加すると、メニューバーに現在のモードが表示され、そこからひらがな、カタカナ、英字を選べます。

iOSとiPadOS

設定から「一般」「キーボード」「キーボード」「新しいキーボードを追加」と進み、日本語を選びます。2つの配列が表示されます。QWERTY配列を使う「ローマ字」と、12キーのフリックキーボードである「かな」です。キーボードを切り替えるには地球儀キーをタップします。

Android

Gboardの場合は、Gboardの設定を開いて「言語」を選び、日本語を追加して配列を選びます。よく使われるのは12キー(フリック入力)とQWERTY(ローマ字入力)です。ほかのAndroid用キーボードにも、同じような選択肢があります。

フリック入力のあらまし

12キー配列では、各キーに五十音表の1行分が割り当てられています。「か」をタップすると「か」、左にフリックすると「き」、上は「く」、右は「け」、下は「こ」になります。慣れるととても速く、日本ではスマートフォンでこの方法を使う人がたくさんいます。すでに英語をタイピングできるなら、始めやすいのはローマ字のQWERTY配列です。

覚えておきたいローマ字入力のルール

IMEのローマ字は、教科書のローマ字表記とまったく同じではありません。発音ではなく、かなのつづりに従います。

入力したいもの打ち方補足
っ(小さいつ)次の子音を重ねる:kitte → きってどの子音でも使える:zasshi → ざっし、matcha → まっちゃ
単独の小さい「っ」xtu または ltu「あっ」のような感嘆詞に便利
んnn、または子音の前ならn子音の前(konban → こんばん)や、スペースキーの前の末尾にある1つのnは、たいてい「ん」になる
母音やyの前の「ん」nn または n'geninと打つと「げにん」になる。「げんいん」にはgenninかgen'inと打つ
小さい ゃ ゅ ょkya、shu、cho など単独なら xya、lyu、xyo
小さい ぁ ぃ ぅ ぇ ぉxa、li、xu など組み合わせにも使う:fa → ふぁ、thi → てぃ、dhi → でぃ
助詞の「は」ha発音はwa、表記は「は」
助詞の「へ」he発音はe
助詞の「を」wo発音はo
ぢ と づdi と du「縮む(ちぢむ)」や「続く(つづく)」のような語に必要
ヴvu外来語に出てくる
長音記号 ーマイナスキーカタカナで使う:ko-hi- → こーひー → コーヒー

いくつかの打ち方は、どちらでも同じように使えます。「し」はshiでもsiでも、「ち」はchiでもti、「つ」はtsuでもtu、「ふ」はfuでもhu、「じ」はjiでもziで入力できます。

ひらがなの長音

ひらがなの語では、長音はマイナスキーではなく、かなでつづります。「とうきょう」と打つにはto-kyo-ではなくtoukyouと打ちます。「おおきい」はookii、「おねえさん」はoneesanです。ouとooのどちらでつづるかは語によって異なります。「東京」は「とうきょう」ですが、「大きい」は「おおきい」です。どちらが正しいかは辞書で確認できます。

すばやく漢字に変換する

  • スペースキーで変換し、候補を順に切り替えます。2回押すと候補リストも開きます。
  • IMEがフレーズをいくつかの文節に分けたときは、矢印キー(左右)で文節間を移動します。IMEが間違った位置で区切った場合は、Shift+矢印キーで文節の長さを調整します。
  • Windowsでは、F6で入力中の文字をひらがなに、F7で全角カタカナに、F8で半角カタカナに変換します。Macでは、Control+Jでひらがなに、Control+Kでカタカナに変換できます。日本語入力ソースの設定でWindows風のキー操作を有効にすれば、ファンクションキーも同じように使えます。
  • F10で半角英字に変換できます。日本語モードのまま英単語を打ってしまったときに便利です。
  • Enterキーを押すと、それ以上変換せずに確定します。ひらがなのままにしたいときは、スペースキーではなくEnterキーを押すだけです。

よくある落とし穴

読みは正しいのに漢字が違う

同じ読みの語はたくさんあります。「こうえん」は、「公園」「講演」「公演」のいずれにもなりえます。kouendesanpoのように文脈を多めに打ってIMEが正しく選べるようにするか、候補リストをよく見ましょう。

英字や数字がうっかり全角になる

日本語モードでは、数字や英字が全角で入力されることがあります(123ではなく123)。これはパスワード、URL、表計算の数式で問題になります。こうしたものを入力するときは直接入力に切り替えるか、確定前にF10を押しましょう。

迷子のn

kon'nichihaと正しく打つと「こんにちは」になります。konichihaと打つと「こにちは」になってしまい、これは間違いです。「ん」が消えてしまったように見えたら、次の文字が母音かyだったかどうかを確認しましょう。

間違った候補を学習してしまう

IMEは確定した内容から学習します。一度間違った漢字を選ぶと、それを最初に提案し続けることがあります。WindowsでもmacOSでも、学習履歴を消去したり、変換候補から特定の候補だけを削除したりできます。

句読点

日本語モードでは、ピリオドのキーで「。」、カンマのキーで「、」が入力されます。スラッシュはたいてい「・」になり、角かっこのキーでかぎかっこの「と」が入力されます。日本語の文章では通常、欧文の句読点ではなくこれらを使うので、覚えておきましょう。

自然に打てるまで練習する

設定は10分で終わります。すらすら打てるようになるには繰り返しが必要です。いちばんの近道は、毎日実際の文を打つことです。日本語でのメモ、言語交換のパートナーへのメッセージ、学習中の音声の書き起こしなど。特に、長音、小さい「っ」、「ん」に注意しましょう。言語の知識とタイピングの癖が交わるのが、まさにこうした箇所だからです。

体系的なドリルがほしい場合は、FlowType.AI で、かな、語彙、文のタイピング練習をブラウザ上でできます。ローマ字入力に対応し、キーを打つたびにすぐフィードバックが返ってくるので、自分のローマ字の癖がどこでずれているのかを正確に見つけやすくなります。

クイックチェックリスト

  • 使っているすべての端末に、日本語(ローマ字)入力を追加する。
  • 自分のシステムの切り替えショートカットを覚え、見ないで切り替えられるよう練習する。
  • 「っ」は子音を重ねる、「ん」はnnと打つ、というルールを覚える。
  • 助詞の「は」「へ」「を」は、ha、he、woと打つことを忘れない。
  • 1語ずつではなくフレーズ単位で変換し、漢字の推測精度を上げる。
  • 確定前にF6〜F10を使って、語の文字の種類を直す。
  • 最初の候補をうのみにせず、候補リストをよく見る。

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